西日本新聞連載「希望の種 ふくおかNPOファイル」で紹介されました!

西日本新聞2月8日月朝刊

西日本新聞2月8日月朝刊「希望の種」ふくおかNPOファイル

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「NPO法人ウィッグリング・ジャパン」は、がんの治療を終えた女性から使用していたウィッグ(かつら)を寄付として受け取り、抗がん剤の副作用に悩む女性患者にレンタルする事業を行なっています。

がん患者支えるリレー

2010年に活動を始め、これまでのレンタル会員数は500人を超え、提供されたウィッグは千個以上になります。

日本では、毎年40万人以上の女性ががんを発症していると言われていますが、抗がん剤の副作用として脱毛する場合が多く、外見に自信を無くしてしまう方が多いと言われています。

ただでさえ、精神的に負担の大きいがん闘病中の女性が、人目を気にして自宅や病院にこもりがちになると気分転換すら難しくなってしまいます。その解消に役立つ医療用ウィッグの価格は20万円近くするものもあり、治療費や入院費などを抱える患者や家族にとっては、経済的な負担も大きいのが現実です。

活動のきっかけは、代表の上田あい子さん(41)の幼なじみの女性が、乳がんを発症したことでした。これからの治療で髪の毛が抜けてしまうことにとても落ち込んでいた彼女に「何か自分にできることはないか」と悩んでいたところ、ちょうど別の知人ががんを克服したと知りました。その知人からウィッグを借りて友人に届けたところ、非常に喜ばれたそうです。

ウィッグのレンタルにニーズがあるのではないかと感じ、がん患者にヒアリングして回っていた上田さんは、後に活動のキーパーソンとなる満安諏美さん(70)と出会います。がんの治療で左の肺と左乳房を失い、30年以上、患者向けの講演を続けていました。

現在はウィッグリング・ジャパンに理事スタッフとして加わっており、同じ病気に苦しんだ体験がある満安さんに、当事者は安心して、家族にも打ち明けられなかったような病気に関する不安や悩みを相談できるのです。

これまではウィッグを必要としている当事者に出会うため、スタッフが病院へ足を運び説明して回るか、新聞やTV、ラジオなどのマスメディアを通じて呼びかけていましたが、15年12月からは新しいチャレンジを始めました。活動を紹介する申込書一体型のチラシと、病院の受付に置けるサイズの卓上カレンダーを制作し、全国420ヶ所の「がん診療連携拠点病院」「地域がん診療病院」に送付することにしたのです。

当事者は入院している病院内や周辺でサービスを知る機会が多いということ。医師や看護師などの医療従事者からも「患者自らが問い合わせできるように、病院内にウィッグレンタルのサービスを知るツールが欲しい」という声があったためです。

この活動に必要な資金は、インターネットを通じて賛同者から寄付を募るクラウドファンディング(CF)を活用して、1ヶ月で66万800円を集めました。CFを紹介するサイトのフェイスブックで「いいね」数は1388件と、資金だけでなく、多くの人の応援と共感を集めました。

がん治療で闘う女性たちの苦しみを、社会問題として広く啓発できたことが分かります。

このほか毎月、専門医を招いてがんについて学ぶカフェを開くなど啓発活動に取り組むウィッグリング・ジャパン。「あなたが誰かを、誰かがあなたを、今日を支えるチカラになる」というキャッチコピーの通り、ウィッグを通じて名も知らぬ誰かと支え励まし合う輪(リング)が広がっています。

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