NPO法人 ウィッグリング・ジャパン 上田あい子代表理事にインタビュー!

2009年2月に女性がん患者様向けのサービスを発案。
ウィッグの提供を呼びかけ、ウィッグ(かつら)のレンタルを始めたのが2010年7月。9年目を迎えるウィッグリング・ジャパンがこれまでにウィッグを貸し出した患者数は1000人弱。全国から提供していただいたウィッグの数は、なんと3000個近く。

NPO法人 ウィッグリング・ジャパン代表理事 上田あい子

NPO法人 ウィッグリング・ジャパン代表理事 上田あい子

ウィッグリング・ジャパンの活動をはじめたきっかけを教えてください。

ワークライフバランスに悩む日々

私は、大学卒業後、福岡のテレビ局に入社し、会社員として11年間勤めました。

テレビ局では、情報ワイド番組、医療番組、スポーツ番組など、いわゆる制作現場を担当していましたが、育児しながらフルタイムで仕事を続けていくことは正直大変で、ワークライフバランスが崩れてしまい、無理を重ねた結果、自分の体調も壊してしまいました。

32歳の時、突然のめまいで倒れ、検査の結果、脳に動脈瘤が見つかり、子どもは小学生だし、これからどうなるのだろうととても不安だったことを覚えています。

女性って、結婚、妊娠、出産、更年期、子育て、介護、、、など、年齢によって体調やライフステージの変化の影響が男性よりも大きいと思います。女性が社会で働き続けるためには、「ワークライフバランス」だけではなく、不調と上手に付き合う「ビョーキライフバランス」も大事だなと自らの経験上感じました。

女性の不安を解消したい

テレビ局時代に医療情報番組を長年担当していた経験からか、周りの友人からは病気の相談や、病院の情報を教えてほしいという連絡が多くなりました。

多くの人は、何かの異変が見つかってから、もしくは、自覚症状が出てから、慌てて病院を探すことが多いので、私に相談がくる時には精神的に焦っていることが伝わってきます。

30代でがんの告知を受けた友人は、周りにがんの経験者がいないし、抗がん剤で髪の毛が抜けるらしいし、仕事もできなくなるし、どうしたらいいのか分からない…と、とても落ち込んでいました。

特にがん治療に関しては、副作用や治療費など、想像しただけでも気分が落ち込むと思います。

これから闘病する友人の不安を少しでも軽くしてあげるために私に何ができるだろうかと知人と話し合っていたところ、外見のケア(ウィッグ)で気持ちを元気にできるのではないかと思いつきました。

つながり、支え、励まし合える社会を

今は2人に1人ががんになると言われる時代です。

誰でもがんになる可能性はある。そして、がん治療を乗り越えた人もたくさんいる。何より同じ経験をした人からの励ましにかなうものはないと思います。

そのシンボルであり、勇気のバトンになるのが「ウィッグ(かつら)」です。外見のケアだけではなく、心のケアにもなっています。

治療に立ち向かうことは孤独だし、心細いことも多いと思いますが、寄り添い、支えることで「病気になっても不安が少ない社会を創りたい」と思っています。そのためには、正しい情報を提供することも大事なことだと考えています。最新の医療知識も必要だと考え、専門の講師をお呼びし、小さな医療セミナーを毎月開催しています。

これから取り組みたいこと

今夏から美容師さんとの業務提携を始めます。全国各地からご厚意でたくさんのウィッグの寄付を頂いていますので、多くの女性がん患者さんにウィッグリング・ジャパンのサービスが届くようにがんばりたいです。そして、正しい医療情報の発信と予防医療の普及ですね。

がんだけではなく、生活習慣病はストレスも大きな原因になっていると思います。食生活やストレスケア、睡眠についての正しい情報発信をしていきたいです。みなさまの関心が高まっている認知症についても、食事、入浴、睡眠、運動など生活習慣での認知機能改善の介入試験の成果も出てきているので、専門家と一緒に、効果的な予防医療の情報を随時発信していきたいです。

個人的には、脳だけではなく、見た目の若返りとアンチエイジングに興味ありますが(笑)、まずは、心身ともに健康を心掛けたいと思います。

格差社会の構造を変えることは難しいですが、個人の「情報格差」「希望格差」をなくせるように取り組んでいきます。

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