認知症を予防するために中高年世代から取り組むべきこと
認知症とフレイル
日本における高齢者の割合は、30年前は16人に1人でしたが、今は3人に1人となっています。また、2025年には5人に1人が認知症になると言われています。さらに、男性では9年、女性では12年、寿命より健康寿命が短く、介護が必要となる人が少なくないのが現状です。
要支援・要介護になる人の4人に1人は運動器障害(サルコペニア、ロコモティブシンドローム)で、脳血管障害や認知症との相互関連も明らかになってきました。
認知機能とは、記憶、判断、思考、計算、学習、理解、言語など、脳の高次機能で、人が人として活動、生活する上で重要な機能です。
もっとも多いのは、加齢に起因する認知機能の低下、障害ですが、疾病やうつ病などによる認知機能の低下も指摘されています。
運動器障害も含めた心身の虚弱状態「フレイル」についても研究が進み、身体機能レベルの低下で認知症の発症が増えます。
現在のところ、認知症治療薬は4種類処方されていますが特効薬ではなく、症状の進行を遅らせることができても止めることはできていません。
認知症の予防
予防に関しても色々と研究されていますが、認知症になってから運動をしても、認知機能の改善は見られません。
また、脳トレの効果についても、認知機能の向上は認められていません。
【認知症の発症リスクを高める生活習慣】
●運動不足 ・慢性的な不眠 ・夜型生活
●栄養不足またはカロリーの過剰摂取
●閉じこもり ・人と交流が無い ・変化のない生活
●長期的な喫煙 ・過度なアルコール摂取
●ストレスを強く感じる ・ストレスを溜めやすい
認知症は生活習慣病
認知症は、生活習慣病に起因するのではないかと言われています。こうしたことを踏まえ、認知症は予防することが大切なのです。
認知症予防に関する調査研究の結果報告によりますと、日々の生活習慣の改善、慢性的な不眠や夜型生活、ストレスをためずによく寝るようにすることが大事だと考えます。
ストレス軽減による睡眠改善に「樟脳(クスノキ)」の香りを研究した結果、リラックス効果、睡眠改善効果を確認しました。ルームスプレーなどの商品があるので、ストレスを感じやすい方や不眠意識のある方の認知機能維持にお薦めします。
参加者の感想
●「新しい見解で、ためになりました。」
●樟脳の香りスプレー『休香』に興味を持ち、使ってみます。
●最新の、今まで聞いたことのないデータが示され、とてもためになりました。
認知症は、現代の医学では進行をゆるやかにしか出来ません。発症しないように、今からできることに取り組み、将来の認知症発症リスクを下げましょう!
日 時 :2019年1月27日(日)
講 師 :矢田 幸博先生(筑波大学大学院グローバル教育院教授)
会 場 :タカラ薬局天神7階セミナールーム(福岡市中央区天神5丁目7-7)